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「医薬品事業では新しいパイプライン(新薬候補物質)がないと市場から去るしかない。素材も同じだ」――。繊維大手、帝人の新社長に決まった大八木成男専務は、ほぼ一貫して医薬医療部門に在籍してきた。同社が創業時から手掛けるレーヨン事業から撤退した一九七一年、「繊維産業は終わったという時代に、新事業のため入社した」と語る。非繊維部門から頭角を現した大八木氏の社長就任は、繊維業界の枠に収まらない現在の帝人の姿を反映している。 |
長島社長の大八木氏に対する評価は「積極的に物事を考え、仕掛ける人物」。大八木氏が率いる医薬医療部門は、呼吸器や骨関節分野の医薬品で一定のシェアを持つほか、酸素を供給する在宅機器も強みとし、高い収益力を誇る。社外有識者を中心に構成するアドバイザリーボードでも、次期社長にふさわしいとの評価を受けた。
大八木氏は、次期社長として新規事業創出に積極的に取り組む方針。「発明やイノベーションは、技術の複合から出てくる。帝人はいろいろな技術を持つことが強みであり、事業としてどのように組み合わせていくかが課題となる」と力を込める。
妻、娘二人と四人暮らし。趣味はジョギングで、週二回、五キロを走る。六十歳。東京都出身。 (時事)
